麻雀は経済【お金2.0書評】
今回は、2017~2018年に大きな話題を呼んだ「お金2.0」という本について書きたい。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/29
- メディア: Kindle版
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まずこの「お金2.0」について少し。
本書は、経済やお金について書かれた本だ。
古代から現代の資本主義社会まで、どのようにしてお金が私たちに影響を及ぼしてきたのか、きわめて分かりやすく書いている。
比較的裕福ではなかったという筆者の
「自分の人生に影響を与え続けてきた『お金』の正体を掴み、今よりも良い社会の仕組みを自分の手で実現しよう」
という思いには心を打たれた。
また、良くある小手先のビジネス書ではなく、
本質から深く理解してもらいたいという筆者の考えが伝わってきた。
そんな本書だが、内容については他にも多々素晴らしいレビューがあるので、
あえてレビューはこれ以上しない。
私がこの本を読んだ上で述べたいことは...。
(タイトルを見て読みに諸君、お待たせした。)
麻雀とは、経済そのものなのだ!!ドンッ
一体何を言っているのかと思ったあなた、理由を聞きたいか?聞きたいだろう?
それではまず、「お金2.0」で述べられている
「持続発展する経済の条件」を理解したい。
持続的かつ自動的に発展していくような「経済システム」にはどんな要素があるか。
①インセンティブ
②リアルタイム
③不確実性
④ヒエラルキー
⑤コミュニケーション
いかがだろうか。
1つずつ説明したい。
①インセンティブ
これは「報酬が明確である」ということである。
経済システムにおいて、参加する人に何らかの報酬がなくては始まらない。
これは、多くのフリー麻雀、セット麻雀で賭けている金銭が当てはまるだろう。
(厳密には法で禁止されているが、よほど異常なレートではない限り取締は行われない。)
②リアルタイム
これは「時間によって変化する」ということである。
人間(生物)は、変化が激しい環境では、
緊張感を保ちながら熱量高く活動できる。
これは麻雀のゲーム性そのものではないだろうか。
手牌、順目、増える川と減る山の情報。。。
また、一局ごとに変わる着順や残りの局数。
刻一刻と状況が変わることはどのボードゲームにおいてもそうだが、
麻雀は明らかに他のボードゲームに比べて変数が多い。
③不確実性
これは「運と実力の両方の要素がある」ということである。
人間は、不確実性が全く無い世界では
想像力を働かせて積極的に何かに取り組む意欲が失われてしまう。
麻雀で言うところの不確実性はランダムに積まれた山のことだろう。
④ヒエラルキー
これは、「秩序が可視化されている」ということである。
麻雀は1~4位という順位が明確に存在し、
それに応じた立ち振る舞いをしなければならない。
また、先ほどの②リアルタイムで述べたように
その秩序は流動的でなければやる気が出ない。
一回のアガリで4→1位になれる麻雀はこの “流動的なヒエラルキー”
という条件を満たしているわけだ。
⑤コミュニケーション
これは、「参加者が交流する場がある」ということである。
4人で卓を囲むという行為がこれに該当するだろう。
そもそも筆者が麻雀を好きになったのは、
「深夜に友だちと集まって何かをする」という行動が好きだったからだ。
仲間と集まる交流の手段の一つとして麻雀にハマり始めた。
4人それぞれの打ち手が
今の手作りはどうだ、その放銃はどうだ、と
やいやい言いながらできる麻雀は
コミュニケーションの場をかなり提供していると言えるだろう。
ここまでが麻雀が立派な経済であるというお話。
もう一度おさらいしよう。
②リアルタイム
③不確実性
⑤コミュニケーション
麻雀にはこれらの要素が揃っている。
だから麻雀は面白いのだ。
さあ、麻雀を始めよう。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/29
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